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ふくし×ボイトレ

こわばった表情の後ろに隠された思い デイサービスでのボイトレ体験

こわばった表情の後ろに隠された思い
~デイサービスでのボイトレ体験~

 

こんにちは!
ハリウッド式 声帯の筋トレ

30分で変わるボイストレーニング
プラウドボイスメイク
菱沼まなみです。

プラウドボイスメイクは
あなた本来の声である「聞き惚れボイス®」を引き出す
ボイストレーニングの専門家です。

 

先日とあるきっかけで、

デイサービスのお年寄りにボイスとレーニング体験をしていただき

その後、皆でカラオケを歌いました。

 

急遽の事だったのですが、

何度か訪れていて、顔を知っている皆さんだったので

私自身が楽しませていただきました。

 

そんな40分程度の一時の中にも、

とても印象的な気付きと体験がありました。

私自身、絶対に忘れない体験の一つとなりました。

 

こわばった表情の後ろに隠された思い
~デイサービスでのボイトレ体験~

 

体調を崩したことをきっかけにデイサービスに通い始めた80代のWさん。

介護度も低く、自分の事は自分で出来、

職員の事をいつも気遣う、優しくダンディーな男性。

周囲の空気を乱す事はなく、控えめで協調性のある方です。

 

 

この日、急遽レクリエーションの時間に

ボイスとレーニングをしてみようという事になり、

私は張り切って、トレーニングを始めました。

 

お年寄りの方は、ボーッと見ている方や、

一生懸命真似をしてくれる方など様々でした。

 

私は全体を進めながらも、一人一人の顔と様子を確かめました。

その中で一番気になったのは、Wさんです。

 

さっきまでの笑顔とは全く違う曇った、少し怒った表情をしていました。

 

 

私は自分の進めている事が一気に不安になりました。

しかし、ここで引き下がってはいけない!

そう思った私は、トレーニングの間にWさんに

「どうされました?声を出すのは好きではないですか?」

と聞きました。

するとWさんが小さく吐き捨てるように

「皆、声を出せとか歌えとか言うけど、俺はもうそんな声出ないんだよ」

と言いました。

 

別の職員さんが一言

「Wさん、元々プロの歌手だったんですよね」

と穏やかに言いました。

 

私は、この瞬間に、

いつも皆が歌っている時や、カラオケの話になると

Wさんの顔が曇るのを思い出しました。

 

そして、昔のように声が出ない、

体調を崩して声帯も衰えてしまったというWさんの辛さが

痛いほど伝わってきました。

 

トレーニングを続行させている間、頭の中で必死に、

何が出来る?

私に何が出来る?

Wさんに共感している事を伝えたい、受け取ってもらい!

と考えていました。

 

そして私が出した“その時私に出来る事”が

とても思入れのある美空ひばりさんの川の流れのようにを

思入れのエピソードと共に、全身で歌う事でした。

 

歌い終わるとWさんがこわばった表情のまま無言で立ち上がり、

私の元へきました。

そして両手を差し出し「ありがとう」と言ってくれたのです。

 

私はなんて返して良いか分かりませんでした。

辛さや悲しみを共感したい事をもっともっと伝えたい、

そんな気持ちでいっぱいでした。

 

 

素敵に笑う人の裏には必ず涙があります。

 

無理にこじ開けなくてもいいけれど、

笑顔のうらの寂しさを誰かと共有出来る事で、

生きていてよかったな。また笑おうかな。

そう思えるのではないでしょうか。

 

お年を重ねた皆さんの人生の中には、

そんな掛け替えのない宝物が沢山ちりばめられています。

 

それに触れられる高齢者福祉の世界はとっても貴重で豊かな現場なのです^^

 

「みんなで歌うワークショップ」
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